食洗器は本当に便利なのかどうか
2021/06/16 | お家のこと TOPICS先日ウッドショックについて弊社はどうかといったご質問をいただきました。
弊社は以前より地産地消を謳い、奈良県や和歌山県の木材を使用しておりましたので、少し値上がってはいますが、手に入らずに工事が止まってしまうという事は現状ありません。
が、先は分かりませんし、輸入材に頼っていた会社は、すでに柱材や梁材などが手に入らず、棟上げもままならなくなっていると聞くと恐ろしいですね。
やはり地産地消が一番いい、自給自足が大切だなと実感しているところです。
そんな、地産地消を謳っている弊社ですが、食洗器についてはその限りではありません。
食洗器はやはりドイツ製のミーレやBoschが人気ですが、これらの食洗器が入手しづらくなってきました。
コロナの影響で海外の製品が入りにくくなっているのが原因です。
今回のコラムでは、海外製品が入手しづらいタイミングですが、こんな時だからこそなぜ食洗器はドイツ製が人気なのかも含め、食洗器について詳しくお伝えしたいと思います。
1:そもそも食洗器って必要?
食洗器は無くてはならない設備ではありません。
そのため、我が家にはいらないような気がする・・・手で都度洗えば良いような気がするという否定的なお声もお聞きします。
便利な設備で、設置されたご家族からは、「一番便利な設備」と言っても過言ではないほど絶賛される機会が多いのに、なぜこういった真逆の声をお聞きするのか。
色々調べてみたところ、食洗器に対して否定的な声も多いことが分かりました。
食洗器の印象
〇設置したけど結局使わなくなった
〇手で洗ったほうが早かった
〇汚れが落ちていないこともあり、二度手間になった
〇いちいち食洗器に入れるのが面倒
〇結局、予備洗いが必要
確かに、上記のような感想を身近な方からお聞きすると、わざわざ予算の一部を使ってまで設置する必要はないんじゃないかと思う気持ちが分かります。
では次に、弊社のお客様からお聞きするご感想を上げさせていただきます。
〇家事の時間が短くなった
〇食洗器ってこんなに便利なんですね
〇もうワンサイズ大きなものにしておけばよかった
〇高温で洗ってくれるのが安心
等々です。
なぜこんなに感想が違うのか・・・。
それはひとえに、食洗器の選び方!と言えます。
食洗器にかかわらず、どんなに便利なものでも自分たちの暮らし方に合わないものは、使い勝手が悪くて当然です。
食洗器と一言で言っても、メーカーも種類も様々。
どういう使い方をするのか。
私たちの暮らし方はどうなのか。
しっかり見極めて選ぶことが、後々の便利!につながります。
2:日本のシステムキッチンは優秀です
弊社ではフルオーダーのキッチンを造作させていただくことも多々ありますが、システムキッチンももちろん施工させていただいております。
桑津のモデルハウスでは、造作と良く間違われるシステムキッチンがご覧いただけます。
カッコいい!と評判なので、気になる方はぜひご覧くださいね。
と、話がそれましたが、日本のシステムキッチンは本当に優秀なんです。
造作か、システムキッチンかで悩むなら、システムキッチンをおススメするほどです。
その優秀な理由の1つに、メーカーのシステムキッチンにもかかわらず、設置する設備は他社メーカーでも取り付けられる点にあります。
関西なので、パナソニックさんを例にあげさせていただきますが、パナソニックさんのシステムキッチンにミーレ社の食洗器を設置する。
これが可能なんです。
驚かれるお客様が多いですが、パナソニックさんだけにかかわらず、リクシルさんも、クリナップさんもOKです。
使い勝手や見た目で、国産メーカーのシステムキッチンを選んで、それぞれの機能は他社を選ぶ。
選ぶ時に少し手間と時間がかかりますが、せっかくの注文住宅。
しっかりと暮らし方にあったものを選んでいただきたいと思います。
ただし・・・1点注意が必要です。
施工会社によっては、上記のようなことを行っていない会社もあります。
決まった中から選ぶ必要があったり、カスタマイズはできなくなっていたり。
施工会社によって対応はまちまちなので、その辺りは建てようと思っている施工会社に事前にお尋ねください。
3:食洗器にはなぜ否定的な感想が付いて回るのか
食洗器に否定的な意見が多い理由として、まず食洗器には2種類のタイプがあることをお伝えします。
1つ目は、新築時にはほとんどのこのタイプになる、ビルトイン型。
2つ目は、卓上型です。
2つ目の卓上型は、賃貸などでも気軽に設置可能で、後付けが簡単にできるタイプとなります。
今まで食洗器を置いていなかった場所に設置するため、いかに小型でコンパクトかという事が宣伝文句の1つになっています。
この小型・・・コンパクト。確かに小型でコンパクトなのは、住宅の広さにあまり余裕がない日本では大切なことですが、こと食洗器となると話は変わってきます。
小型でコンパクトである食洗器の中に、家族全員分の食器を入れようとすると、入りきらない。パズルのように綺麗に並べる必要がある。という事が発生します。
これが、先にお伝えした「手で洗ったほうが早い」「いちいち食洗器に入れるのが面倒」という事につながります。
事前の手洗いをした後に、パズルのようにきれいに並べてから食洗器を動かすのなら、事前の手洗いの際にしっかり洗ったほうが早く感じるのももっともだと思います。
そして、この「綺麗に並べる必要がある」ことから、「汚れが落ちていないこともあり、二度手間になった」「結局、予備洗いが必要」という事につながります。
以上の内容は、卓上型だけに当てはまるわけではありません。
ビルトイン型の食洗器でも、やはり日本のメーカーは小型、コンパクトに重点を置いていることが多く、やはり同様の状態になっています。
4:憧れとまで言われるドイツ製の食洗器は何が違うのか
弊社でも多くのお客様が設置されている、ミーレの食洗器(現在入手困難になっているので、設置したい方は早めに教えてください。)。
何が国内メーカーと違うのか、それはズバリ、「適当でいい」という点です。
下の写真をご覧ください。
1枚目は国内メーカー。
2枚目がミーレです。
ジョーシンWEBサイトからお借りしました。
LIXILサイトからお借りしました
どうでしょうか、この圧倒的な適当感。
3つのトレイに分かれており、1段目はカトラリーなど細かなものを。
2段目はコップやお茶碗など、小さ目な食器。
3段目は鍋も含む大きなもの。
適当に入れてもきれいに洗え、鍋まで一緒に洗えるなら、確かに食後の家事が減ったと感じると思います。
その他にも、ドイツ製の食洗器があこがれられる理由があります。
それは、家族構成の変化に合わせて設定が変えられるという点です。
例えば夫婦二人で家を建てられた場合、当初は2人暮らしで、食洗器を動かすまでもないと感じるほど少ない食器量かと思います。
その後お子さんが産まれると、成長に合わせ食器の量は格段に増え、その後はまた二人の生活に戻りつつ、お子さんの帰省や来客で食器の使用量が都度変わります。
暮らしの中で家族のありようはどんどん変化して行きますが、そのたびに食洗器を変えるなんて勿体ないことはできませんよね。
だからこそ、ドイツ製の食洗器は食器量に合わせ10前後の設定が使用可能となっています。
大容量の食洗器だけど、設定だけで夫婦2人分の食器にも無駄なく対応できるように作られているのです。
家族構成の変化や生活習慣の変化があるものとして作られている点が、多くの方から選ばれているポイントです。
以上が、国内メーカーと違い小型、コンパクトなんて考えていないドイツ製だからからこその、優れた点と言えます。
その分場所が必要になるので、狭小地ではキッチンの収納スペースが犠牲になる可能性があります。
5:結局、食洗器の設置はどうするべきなのか
食洗器も結局は、暮らし方とお答えするしかありません。
そこで、こういう暮らし方なら食洗器はとても便利ですよというライフスタイルを上げさせていただきます。
1:キッチンに立つ時間を短くしたい
2:手が荒れがち
3:基本的に洗い物が多い(食器を多く使う)
4:小さい子供がいるまたは、これからの予定
5:食後は家族の時間にしたい
6:食後の家事は最小限にしたい
逆に、このようなライフスタイルの方は食洗器を設置しても、使用しなくなる率が高くなるかもしれません。
1:洗い物はその場ですぐ片付けたい
2:基本的に洗い物が少ない(食器をあまり使わない 例:ワンプレートが多い)
3:食洗器で洗えない食器の使用率が高い
4:キッチンに余計なスペースがない
5:料理はあまりしない
6:家族が少ない
いかがでしょうか?
我が家のライフスタイルは、どちらに当てはまるかな?と考えてみてください。
その上で、食洗器に限らず、どんなものでもしっかりと現物を見て触って確かめることを絶対にしてくださいね。
桑津のモデルハウスの話になりますが、桑津では、多数の種類の無垢材を使用しています。
理由は一つです。
無垢材と一言で言っても、手触りや質感、色等様々です。
手に触れた時、「好き」「いいな」と感じる無垢材を見つけてほしいからです。
「好き」「いいな」はみんな違います。
壊れたら取り換えることが可能な食洗器であっても、その点は同じです。
何が使いやすいと感じるかは人それぞれ。
何を優先するかも人それぞれです。
食洗器を設置しよう!と思ったら、憧れのメーカーや、設置したいシステムキッチンのメーカーの食洗器だけでなく、他社もいろいろ見てください。
思いがけず「これいい!!」に出会えるかもしれませんよ。