2025年4月吉野ツアーレポート
2025/05/05 | 自然素材のこと TOPICSこんにちは、木が大好きないなほ工務店です。
今回は先日行われた吉野ツアーの様子をお届けいたします。
およそ2年ぶりの開催となりました吉野ツアーですが、大変多くの方にご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。
見学会場として快くお貸しくださいました吉野丸タ林業販売株式会社の皆様、ご協力くださいました株式会社カネジュウの皆様、ご参加くださった皆様、まことにありがとうございました。
イベント概要
日程:2025年4月5日(土)
場所:奈良県吉野郡東吉野村
当日は天気に恵まれ、春のあたたかさを感じるツアー日和の1日となりました。
まずは、製材倉庫の見学
午前は、吉野丸タ林業販売株式会社さんの製材倉庫を見学させていただきました。
こちらの製材倉庫では、弊社で使用している「吉野杉」の床板・羽目板の製材が行われています。樹齢50年~70年の原木を機械と人の手で一本一本、床板・羽目板に加工しています。
私たちが目にするいわゆる床材等の製品となるまでには、丸太の皮剝がしから、粗挽き、天日干し、乾燥、選別、超仕上げといった製材工程を経て、私たちのもとに運ばれてきます。
自然乾燥前の無垢杉
乾燥後仕上げされた板材
カットされたばかりの杉板は水分を含み、しっとりとした触り心地です。一方で、乾燥を経て仕上げ加工のされた板材は光沢があり、つるつるとした触り心地になります。
ご参加いただいた皆様も手触りや新鮮な木の香りに感動されていました。
普段見ることのない製材過程や、木の質感の違いを肌で体感できるのはとても貴重な機会ですね。
実際にご覧いただいたことで、率直な疑問や気になるところをご質問いただき、大変有意義な時間となりました。
「杉」については以前のコラムで紹介していますので、気になった方はぜひ下記よりご覧ください。
見学の最後に、実際に床材として使用する材の裏に記念としてサインを描いていただきました。
丹生川上神社へ
場所を移動し、製材倉庫から車で10分ほどの場所にある「丹生川上神社」へ向かいました。
<HPはこちら>丹生川上神社公式サイト – 丹生川上神社丹生川上神社には、両手を当てて口唱すれば願いが叶うといわれている樹齢1000年余りの「叶えの大杉」があります。
鳥居を抜けた先にある拝殿では、丹生川上神社の歴史などをお話しいただきました。
本殿から徒歩で5分の場所には、「夢淵」という3つの川が合流した紺碧の深い淵があります。
透き通った水が太陽の光に反射し、キラキラと輝いていました。夢淵のすぐそばには龍神が棲むといわれる「東の瀧」があり、その神秘に触れようと日々大勢の参拝者が訪れるそうです。
夢淵
東の龍
木の伐採もご覧いただきました
午後からは木の伐採の様子をご覧いただきました。
人の身長の何十倍もある木を、職人さん一人の手で伐採する様子はまさに圧巻です。
上記写真は伐採の様子です。今回伐採された木は樹齢80年の桧です。
写真のところどころにみられる切り株は、間伐された跡です。
木の成長には太陽の光が欠かせません。
そのため、地面にまで太陽の光が届くよう間伐を行い、太くて長い木に成長するよう人の手で管理をしています。
伐採中には、伐採の際に木の倒す方向を決めるためにつける切り口の端材の香りをかいだり、伐採後の切り株を間近でご覧になる姿が見られました。
「カネジュウ」さんと「木香里」さんへ
伐採見学後は二手に分かれ「カネジュウ」さんと「木香里」さんの工場を訪れました。
カネジュウさんでは、磨丸太、天然しぼり丸太、鯖丸太などの床柱や、樹齢270年の杉の切り株を見せていただきました。
木香里さんでは、テーブル天板に使用する桧、杉、欅、トチ、クリなどの様々な原板や、椅子、棚などをご案内いただきました。
まとめ
弊社のある関西地方には和歌山や吉野といった日本有数の林業が地元にあります。
吉野ツアーを通して林業に触れ、地元の木に触れるきっかけになれればと思います。
来年以降もできる限り開催したいと考えております。
今回参加いただけなかった方もタイミングがよろしければぜひご参加の上、木の良さ素晴らしさをご体感くださいね。
番外編
私たち、いなほ工務店社員は吉野ツアーの前日から吉野を訪れ、桜の名所である吉野山の「千本桜」を見にいきました。
下千本から上千本へ向かう道中は、平日にもかかわらず桜を見に来られた人々で賑わい、出店も活気にあふれていました。
桜は6分咲きほどで見頃よりも少し早かったですが、山々が薄いピンクに色づく様子はとても綺麗でした。
また訪れる機会があれば、ぜひ満開の桜を見たいですね。
宿泊先は、吉野ツアーの際に何度もお世話になっている「GUEST VILLA逢桜」さんに今回も泊まらせていただきました。
<HPはこちら>【公式】guest Villa逢桜(ゲストヴィラほうおう)
GUEST VILLA 逢櫻ホームページより引用
客室は、リノベーションされており、和を基調としたデザインです。床・壁・天井・建具などあらゆる部分に木が使用されているため、とても落ち着いた雰囲気で素敵な空間でした。
夜は宿の中庭をお借りし、バーベキューをして過ごしました。
この日の夜は気温2度と真冬並みの寒さで、火のあたたかさが染みるバーベキューとなりました。