リビングに畳コーナーはいかがですか?
2022/05/01 | お家のこと TOPICSこんにちは、無垢の木が大好きですが畳も大好きないなほ工務店です。
皆さんは理想の家を思い浮かべた時、畳ってイメージに出てきますか?
弊社はモデルハウスにも小さな畳のお部屋を設けるほど、畳が好きですが、畳のコーナーって実際どうなのか、良さが分かりにくいですよね。
今回のコラムでは、個室の和室まではいらないけど・・・畳が気になるという方にお勧めの畳コーナーについてお伝えいたします。
畳コーナーってどんな場所?
畳コーナーとは、リビングの一角に畳を用いて作るスペースのことを言います。
和室との大きな違いは、壁やふすまなどで空間が区切られている部屋ではないという点です。
リビングの一部に畳を敷いて作ります。
サイズに決まりはありませんが、4.5畳以下の場合が多く、設置場所ゆえ活用範囲が多岐にわたるのが特徴です。
畳はインテリアにそぐわないんじゃないかな?と思われるかもしれませんが、実はモダンなインテリアや洋風のインテリアにもとても相性が良いんです。
確かに昔は、畳縁のある緑の畳がほとんどでしたが、今は違います。
色や形が豊富にありデザイン性が高い畳が非常に多く販売されています。
フローリング材を選ぶように畳を選ぶことで、好きなインテリアの中に畳コーナーを作ることが可能ですよ。
畳コーナーの種類
畳コーナーには大きく分けて2つのタイプがあります。
1つが、フラットなタイプ。
フローリングの床と高さを変えずに、畳を敷いたスペースを作ります。
リビングとの一体感が高く、空間を圧迫させません。
間仕切り扉もつけやすいので、客間としての使用も可能です。
来客時は扉を閉めて個室に、お子さんと遊ぶ時や家事をするときは扉を開けて開放的なリビングとして活用できます。
フローリングとの段差がないので、お子さんやお年寄りが転落したりつまずいたりする心配がありません。
バリアフリー以外の面でも、掃除機をかける時も段差の上り下りは必要ありませんし、お掃除ロボットも使用可能です。
2つ目のタイプは、小上がりの畳コーナーです。
小上がりについて詳しくは、また別の機会にお伝えさせていただきますが、床から20~40センチ程度の段差を設けて畳スペースを作る形です。
畳コーナーとしてだけでなく、小上がりには小上がりだからこそできる収納や、掘りごたつなどを作ることができ、段差の有効活用が可能です。
リビングに高さが異なる空間を設けることで、部屋に立体感を生み出すことができる上、段差によって空間が分かれている印象が強くなります。
立体感のあるリビングにしたいという方におすすめですよ。
畳コーナーのメリット
畳コーナーは、従来からある個室としての和室という形ではなく、リビングの延長線上にあることから、使い勝手がよく近年需要が大幅に増えているのが特徴です。
お客様からお聞きする使い方としては、
・寝転がりたい
・床に座って洗濯物を畳んだりアイロンをかけたい
・お仏壇を置きたい
・ちょっとした客間にしたい
・子供の遊びと昼寝のコーナーが欲しい等々。
ちょっと上げさせていただいただけでも、必要な理由や使い方は様々ですが、それがなぜ畳コーナーなのかというと、メリットが多いからです。
昼寝スペースとしての畳コーナー
小さい子供を目の届くところで昼寝させたい場合、調湿機能のある畳は最適です。
夏でも肌触りがよく、い草の香りにはリラックス効果(以前お伝えしたフィトンチッド)もあります。
リビングに設けた畳コーナーなら、家事やリモートワークをしていても、お子さんの様子が分かるのでお昼寝スペースとして申し分ありません。
子どもの遊び場に最適
フローリングと比べてやわらかい畳は、転んでも怪我をする心配が少なくて済みます。(もちろん擦り剥いたりはしますよ)
また、フローリングと比べ吸音効果にも優れています。
子どものバタバタとした元気な足音もフローリングほど気にならず、家の中でも思いっきり遊ばせてあげられます。
家事スペースになる
洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり。
家事スペースとしても畳コーナーは活躍してくれます。
床に直接座って行う作業の場合、無垢材のフローリングと比べても、畳の優しさは格別です。
来客用のスペースをわざわざ設けなくて済む
間仕切りを設けた畳コーナーなら、両親や友達が泊まりに来た時、そのまま寝室として使用可能です。
たまの利用のためにわざわざ個室を設けるのは、土地の取得が難しい阪神間では非常にもったいないのが事実です。
畳コーナーは普段のスペースとして利用しつつも、いざという時には寝室として使えるので無駄がありません。
大切なお仏壇や節句飾りの置き場として
大切な人を祀るお仏壇や節句飾りなど、どうしても和のものはリビングのインテリアにそぐわないけど、リビングに置きたいと望まれる方も多くいらっしゃいます。
そんな方には特に、独立した個室の和室ではなく畳コーナーがおすすめです。
フローリングと畳の空間を一緒にコーディネイトし置き場所を作ることで、一年を通して違和感なく設置することができますよ。
畳コーナーに間仕切りは必要かどうか
先のメリットでお伝えした、寝室としての使用を考えるなら間仕切りは必要だと思います。(もちろん、なくても大丈夫!というご家庭は無くて大丈夫です。)
しかしリビングが一部とはいえ分断されてしまうので、せっかくのリビングが狭く感じてしまうというデメリットがあるのも事実です。
間仕切りを設ける場合は、間仕切りがどこまで来るのか。間仕切りの圧迫感はどの程度か等しっかりイメージして、検討してくださいね。
いなほ工務店の畳コーナー事例
リビング横に角度を付けて設けた畳コーナー。
間仕切りタイプでお家全体の落ち着いた雰囲気と相まって、更に高級感が出ました。
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元モデルハウスの「桜の木の家」の畳コーナー。
裏庭への掃き出し窓を設け、畳コーナーと和室のいいとこどりをしました。
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こちらも元モデルハウスの畳コーナーです。
小上がりタイプの畳コーナーは2畳という省スペースですが、天井の勾配とロフトで狭く感じさせない作りになっています。
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こちらも元モデルハウスの畳コーナーです。
和室を奥にもっていくと使われにくい傾向にあるので、あえて玄関入ってすぐの場所に設けました。
来客時にはリビング側の障子を閉めると立派な客間としてもご使用いただけます。
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ラグを敷かれているので少し分かりにくいですが、柱のそばが畳コーナーです。
お子さんが遊ばれる場所として、理想通りの使い方をされている事例です。
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小上がり型の畳スペースです。
小上がりの下に収納引き出しを設けることで、リビングの収納を大幅に増やせる形になっています。
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リビング横に設けた畳スペース。
間仕切りを階段の横に設置することで、リビングからは間仕切りが一切分からないように工夫しています。
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リビングの奥に設けた畳スペース。
地窓と地板部分を設けることで落ち着いた和の印象を作り、アクセントウォールでリビングとの一体感を演出しています。
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まとめ
畳コーナーというと、欲しいけどインテリアが崩れるのでは?と心配される方もいらっしゃいます。
確かに、リフォームなどで急遽設けたり、簡易畳をポンと置く形ではラグとしての印象が強くなったり、違和感を覚えたり生活感がきになるかもしれません。
しかし、家を建てる時はすべてゼロベースで始まります。
ライフスタイルに畳コーナーがあれば便利だな・・・と思われる方は、最初からプランに入れ込むことで、違和感のないデザインを提案していただけるかと思います。
使い勝手であれ、デザインであれ。
どんなことでも、後付けは限られた空間の中に違和感なく落とし込むのは難しくなるものです。
今回の畳コーナーだけでなく、先日のコラムでご紹介したパントリーなども含め、あればいいなと思うものは、とりあえず打ち合わせの際に相談してみるという事を忘れないでくださいね。
ちなみに、筆者の自宅にも間仕切りのある畳コーナーがあります。
散らかっているとどうしてもイライラしてしまう性格上、「間仕切りを閉めることで一見きれいなリビングに見える」というのが最大のメリットでした。
子育て時期は「ここでならおもちゃをたくさん広げても良いよ」「宿題広げてていいよ」と言えたので、片付かない状態についイラついてしまう解消にも一役買ってくれたんじゃないかな?と思っています。