シンボルツリーは何がいい?

2021/05/26 | お家のこと

弊社で分譲させていただく時、常に「緑の街づくり」を心がけています。
自然素材が大好きで緑が大好きで。
心地いい暮らしには必要不可欠だと思っているからです。
そんな緑の街づくりの時、お家の名前を「シンボルツリー」からつけることがあります。
伊丹市の「4本の木陰」もその1つ。
シンボルツリーに思い入れのある弊社が、シンボルツリーはどういったものなのか、おススメは何か等、シンボルツリーについて詳しくお伝えさせていただきますね。

シンボルツリーと緑の街づくり

そもそもシンボルツリーって何?

言葉通り、お家やお庭のシンボルになる庭木のことを言います。
新築祝いや結婚祝い、家族の新しい誕生などを記念して植えられることが多く、記念樹として選ばれることもあります。
その場合は、お祝いの時期に見ごろを迎える庭木が選ばれることが多いようですが、そこは自由です。
シンボルツリーは、庭木の種類から、意味、植える場所等すべて自由でルールはありません。
好きな木を選んでかまいませんが、長い長いお付き合いになるので、好き+お手入れ方法+家の外観(和風や洋風)との調和を考えるほうが良いかと思います。

シンボルツリーを植えるメリット

シンボルツリーにはいくつかのメリットがありますが、その内の3つを今回はご紹介します。

1:日よけとしての役目

弊社のような高気密高断熱の家づくりを行っている工務店では、シンボルツリーは日射のコントロールを目的の1つとしている場合があります。
太陽の光はとても大切なエネルギーですが、日本のように四季がある国では、室内に入る太陽光をコントロールする必要があります。
その方法の1つとして用いられるのが、落葉樹のシンボルツリー。
季節ごとの太陽の角度と方向を計算することで、シンボルツリーの葉が生い茂る夏は日光が直接室内に入るのを防ぎ、葉が落ちる冬は日光を室内に取り込むことが可能です。

2:目隠しとしての効果

フェンスや壁で家を囲ってしまうと、家の中からの景色がうっとうしいものになりがちです。
特に狭小地が多く、敷地にあまり余裕のない阪神間では、フェンスや壁はできる限り避けたい目隠し方法です。
その点、シンボルツリーなら自然の雰囲気を演出しながらも、外からの視線を遮ることができます。
玄関アプローチや小さめの庭にシンボルツリーを植える場合は、目隠し効果を考えた庭木を選ぶのが効果的です。

3:延焼防止効果

あまり考えたくないことですが、シンボルツリーを選ぶ基準として耐火性というものがあります。
耐火性のある庭木は火災の延焼防止に役立つと言われており、周辺で火災が発生した場合でも、自宅まで火が移るのを防ぐ効果があると言われています。

シンボルツリーの種類

シンボルツリーに適した庭木は、大きく2種類に分かれます。
常緑樹と落葉樹。

秋には一斉に葉を落とす落葉樹と、一年中葉を保つ樹木が常緑樹です。
常緑樹だからと言って、全く葉を落とさないわけではなく、一定期間で新しい葉に生え変わります。
常に新芽を出すので、葉が生い茂っている状態が1年中続きます。
目隠しの効果だけを考えるなら、常緑樹が一番適していると言えますが、掃除は必要です。
常緑樹では、シマトネリコやオリーブが人気です。

冬を迎える前にすべての葉を落とすのが落葉樹の分かりやすい特徴です。
春の芽吹きから、開花、紅葉、落葉と1年を通して様々な姿を楽しむことができ、日よけの役目を考えるなら落葉樹が最適です。
落葉樹で人気なのは、もみじやハナミズキです。

おススメのシンボルツリー

家を建てる際に使用する木材と同様、その地で育った木は、やはり土地によく馴染みます。
地元の木を植えたら、地元固有種の鳥や虫が飛んできたというのはよく聞く話です。

しかし・・・弊社では在来種を基本に考えていますが、やはり大切なのはお施主さんの気持ちです。
植える場所とお施主さんの好み、そしてご予算から、提案させていただいているので、おススメのシンボルツリーは在来種だけとは限りません。

1:アオダモ(在来種・白色の花・モクセイ科トネリコ属の落葉高木)

昔から日本人に親しまれてきた、日本の山地に自生する在来種です。
北海道から九州まで自生してきた雑木のため、暑さや寒さに非常に強い性質を持っています。環境に馴染みやすく、初心者にも育てやすく手入れに手間がかからないのが特徴です。
自然界では10~15mまで成長する高木ですが、毎年休眠期に適切な剪定を行う事で、樹高を好みの高さにコントローすることも可能です。

4~5月にはピュアホワイトまたは、アイボリー色のとても小さな花を多数咲かせます。
1つ1つはとても小さいのですが、木を覆うように咲き誇るため満開時には雪をまとったような美しさが楽しめますよ。

2:もみじ(在来種・・カエデ科カエデ属の落葉高木)

もみじは皆さんご存じの通り、紅葉する代表樹と言っても過言ではないかと思います。古くから日本に自生してきた樹木なだけに、放置していてもよく育つのが特徴です。
自然環境では5~10mまで成長する高木ですが、アオダモ同様休眠期に剪定することで低い姿を維持することが可能です。
春に新芽を出し淡いグリーンのみずみずしい姿を秋ごろまで楽しんだ後、秋には燃えるような紅葉が楽しめることから特に人気のシンボルツリーです。
弊社でも好きなスタッフが多いせいか、ご提案させていただくことが多いですね。

3:桃(在来種・バラ科の落葉広葉樹)

ピンクの花が咲く木が好きな弊社代表が好きな木の1つ。
日本を代表する樹木でもあり、桃の花は邪気を払うと言われています。
春にはきれいな花を咲かせ、初夏から夏に実をつけるのが特徴ですが、果樹用の桃の木がシンボルツリーとして植えられることはほとんどありません。
桃の節句で有名な、皆さんが想像される桃の木は江戸時代に「花を楽しむため」に品種改良された花桃です。
暑さ寒さに強く初心者でも育てやすく人気の品種ですが、花桃の中でもいくつも種類が分かれているので、桃をシンボルツリーにと考えた場合、どの花が良いかな?と、種類も考えてみてくださいね。

4:ソヨゴ(在来種・モチノキ科モチノキ属の常緑樹)

緩やかな成長が特徴のソヨゴは、葉の擦れる音がソヨソヨとなるのが名前の由来です。が、実際聞いてみるとシャラシャラと耳障りのいい音を聞かせてくれます。
日向でも日陰でも、狭小地でも育てやすく、生育がゆっくりなのでDIYでも手入れができるのが嬉しいポイントです。
しかし、ゆっくり成長するという事は育つまでに時間がかかるという事なので、すぐに目隠しの役目をはたしてほしい!と思っているなら、それは難しいと言えます。
雌木なら秋に赤い実を付けてくれますが花が少なく、雄木なら実はつけませんが離れた場所でも楽しめる花を咲かせます。雄木を選ぶのか・・・雌木を選ぶのか・・・ソヨゴをシンボルツリーに選んだ際の楽しみの1つですね。

ソヨゴ雌木

ソヨゴ雄木

5:コブシ(在来種・モクレン科の落葉広葉樹)

北海道から九州まで自生している樹木で、早春に白い花を咲かせることで有名です。
コブシの花の開花はその昔、農作業の開始の目安になったほど日本人の生活に馴染んでおり、別名「田打ち桜」「田植え桜」「種まき桜」「芋植え花」とも呼ばれています。
暑さ寒さに強く、剪定もあまり手間がかからないのが特徴ですが、木も葉も大きいのでスペースの狭い場所に植えるならコブシの中でも「シデコブシ」が良いかもしれません。
よく似た木に「モクレン」がありますが、モクレンよりも花は小さく、モクレンはコブシよりも花が黄みがかっています。
白い花の下に小さな葉が付いていれば、そのシンボルツリーは「コブシ」です。

6:桜(在来種・バラ科の落葉高木)

日本人が好きな木NO1と言っても過言ではないと思う桜の木。
春に目にする桜の美しさに勝るものを探すのは難しいのではないかと思うほど、きれいな花を咲かせてくれます。
本当に美しく、桜の木に関しては説明はいらないと思うのですが、一般家庭のシンボルツリーとしては、弊社ではあまりお勧めしておりません。
理由は根の強さと虫の多さです。
家から最低5m以上離さなくては家を破壊すると江戸時代に言われていたほど、根が強く、家も壁も壊さないようにするためには、相当広い庭の真ん中、または根が下に向かえる場所に植える必要があります。
植える場所を選ぶ点からも、あまりお勧めしていませんが、植えられるスペースとひと手間掛ける余裕がある場所なら採用したいシンボルツリーNO1でもあります。

7:アーモンド(外来種・バラ科サクラ属の落葉高木)

近年シンボルツリーとしても人気のアーモンド。
花も実も楽しめるのが特徴で、春にはピンク色の花、夏には実をつけます。
その実を収穫して種を炒ると・・・おなじみのアーモンドの完成です!
豊富に収穫できるようになるまで5年以上はかかると言われており、新しい家族の誕生に合わせ植えられることも多いそうです。
アーモンドの木の手入れは、梅の木とほとんど一緒といわれており、年に2回。
冬と夏に剪定する必要があります。

8:オリーブ(外来種)

くすんだグリーンが特徴的なオリーブの木。
葉の緑が目にやさしく、葉の姿も細いので真夏でも涼し気です。
目隠しとしては少し弱いかな?と思うほど葉の密度は低くいですが、樹形が美しいので見て楽しむシンボルツリーに適していると思います。
実をつけますが、生食はできません。生のまま食べてしまう事が無いよう注意が必要です。

9:ユーカリ(外来種・)

コアラの主食して有名なユーカリは、南半球を原産とした常緑高木です。
実際コアラが食すのはユーカリの中でも10種程度と言われており、ユーカリが700種以上あることを考えると、とても少ないな・・・と、シンボルツリーとは違う事を考えてしまいますが、700種類のユーカリの中には、銀葉(シルバーリーフ)を持つものがあります。
とってもおしゃれなその姿が近年とても人気ですが・・・。ユーカリはとても大きくなる庭木です。
樹高は10m~30mにもなる上、成長速度がとても速いです。
シンボルツリーとして採用する際には、剪定や管理、植える場所に十分注意してこまめな剪定を心がけてくださいね。

10:トネリコ(在来種・)

涼やかな樹形と常緑で葉の密度が濃いのが特徴のトネリコは、目隠しにおススメのシンボルツリーです。
樹形の美しさゆえに庭木として人気がありますが、地植えにするととても大きくなるので、こまめな手入れが必要です。
原産地が沖縄・インド・台湾・中央アジアなど、温暖な地域なため、冬には弱いので常緑樹ですが、寒さで葉を落としてしまう事があります。
ちなみにこのトネリコ、カブトムシが樹液を吸いに来ることでも有名で、お施主さんから嬉しいお話を聞かせてもらったことがある木でもあります。

まとめ

シンボルツリーも、お家の考え方と同じです。
暮らし方にあったものを選ぶ。
好き!だけど時間がない場合は、手入れがあまりいらないけど好きと思えるものを選ぶことが大切です。
シンボルツリーとのお付き合いはとてもとても長い時間です。
思っていたのとは違う、大きくなりすぎた、手間がかかりすぎる等と言って、すぐに抜いたり切り倒したりできるものではありません。
家族と共に成長し、家族や家の変化を見守り続けてくれるのがシンボルツリーです。

家を建てた際に植えたいな。と思われましたら、ぜひ最初に、その希望を伝えることをおすすめします。
そうすることで、シンボルツリーも含めたプラン作りが可能になるので、家を建てる際はしっかりとどんなことでも「希望を伝える!」という事を大切にしてくださいね。

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